2012.05.14.

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緑内障診断:脳内細胞の増減少・早期診断へ!

細胞「ミクログリア」の観察で応用期待・理研!
 

 中途失明原因の1位となっている緑内障は目だけではなく、脳の神経細胞が減るなどの障害も起きていることが、理化学研究所分子イメージング科学研究センター(神戸市中央区)などの研究グループがサルの実験で突き止めた。

今後、脳内の細胞の増減を見ることで、緑内障を早期に診断できる可能性があるという。成果は米科学誌プロスワン電子版に掲載された。

 緑内障は目の奥にある視神経が障害を受け、視野が狭くなる病気。40歳以上の20人に1人が発症しているともいわれる。眼圧が高まることで視神経に障害が起きやすくなるとされるが、近年、正常眼圧での発症も少なくないことが判明した。診断が遅れると症状が進み、失明につながりやすいため、確実に早期診断できる方法が求められている。

 グループは陽電子放射断層撮影装置(PET)などを使い、緑内障のサル5匹を対象に、脳内で免疫の役割や死んだ神経細胞の処理を担っている細胞「ミクログリア」を観察。視神経に接する脳の「外側膝状体」という部位で、ミクログリアが最大で約5倍増え、通常より活発に働いていることを確認した。緑内障の進行に伴い、外側膝状体の神経細胞が最大で2割ほど減少、多くが半分以下の大きさに縮小していることも突き止めた。

 神経細胞が減った原因としては、傷ついた視神経から栄養が送られずに神経細胞が損傷を受けたか、ミクログリアが過剰に働いて炎症を起こした可能性などが想定できるというが、現段階では不明。神経細胞の減少による脳機能への影響も未解明という。

 同センターの林拓也副チームリーダーは「さらに観察の精度や感度を高め、緑内障の診断法につながるようにしたい」と話す。