２０１２．０６．１６．

徳島県：鳴門の防潮堤工事内に建物！

議会承認後土地明け渡し求め提訴へ！


　県は６月１３日、鳴門市撫養町の撫養港海岸で進める防潮堤改良工事の予定地にある建物が工事の妨げになっているとして、建物の所有者を相手取り、土地の明け渡しなどを求める訴えを徳島地裁に起こす方針を明らかにした。撤去を求めて所有者と交渉したが、まとまらなかったという。県議会の議決が得られれば、来月にも提訴する。

　県によると、工事は津波や高潮対策として老朽化した堤防（延長約５３０ｍ）の補強やかさ上げをするもので、０８年度に着工し、昨年度までに計４３０ｍの区間が完成した。

　しかし、残りの工事区間の国有地に２棟の建物があることから工事が中断している。所有者は国有地を使用するための許可申請を０１年以降、出していないという。

　この日の県議会県土整備委員会で、海野修司県土整備部長が提訴方針を表明。建物が国有地と民有地にまたがっているため、行政代執行ではなく、民有地内の建物も撤去可能な民事訴訟にしたという。提訴には県議会の議決が必要で、県は県議会６月定例会に提案する。