２０１２．０６．１９．

長崎・平和祈念式典：中国総領事・参列しても欠席！

０５年以降で計６回！

配慮か無視か！


　長崎市で毎年８月９日に行われる平和祈念式典に中国の長崎総領事が参列したのに、同市が中国を欠席扱いにしていたことが６月１７日、分かった。こうした状況は核保有国などに参列を求めた２００５年の式典以降、総領事が自身の都合で欠席した０６年を除き、計６回あったという。

　１０年に就任した現任の李文亮総領事の場合、過去２回の式典の招待状に出席と書いて、市に返送し、実際に参列もしていた。
　１１年の式典前日に発表された報道陣向けの資料では、中国の「出欠」欄は空欄になっており、１０年の資料では「×」と記されていた。

　長崎市によると、０４年までは長崎総領事だけに招待状を出していたが、０５年からは東京の中国大使宛てにも招待状を送るようになった。しかし同年以降、大使の参列はなかったため、総領事が出席しても、国としては欠席扱いになっていた。ドイツ、ロシアなどもこの間、大使が欠席することがあったが、総領事を大使代理として参列させたため、出席とされた。

　取材に対して李総領事は「抗議はしない」としたが、「国の代表として出ている。できれば参列扱いにしてほしい」と話した。

　長崎市は「今後は、大使と総領事双方の出欠の状況を考慮し、総領事の参列を出席として扱うなど改善を図る」としている。