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2012.07.25.

シリア・化学兵器:米が懸念!

テロ組織への流出も憂慮!


 内戦状態に陥ったシリア情勢の悪化を受け、米政府はシリア国内の化学兵器への懸念を強めている。窮地に追い込まれたアサド政権による使用の可能性が否定できないことに加え、内戦の激化やアサド政権の崩壊で管理体制が破綻すれば、反米・反イスラエルのテロ組織に流出する恐れもあるからだ。

 シリア外務報道官が外国軍介入時の化学兵器使用の可能性に言及したことを受け、オバマ大統領は7月23日、米ネバダ州で開かれた退役軍人向けの集会での演説で「(アサド政権が)化学兵器の使用という悲劇的な過ちを犯せば、国際社会と米国は彼らに責任を取らせる」と述べ、化学兵器を使用しないようアサド政権に警告した。

 政権による化学兵器の使用と並んで米国が懸念するのは、管理体制の破綻だ。米国務省のヌーランド報道官は23日の記者会見で「アサド政権、反体制派、兵器を手にする可能性のある全ての当事者」に対し、化学兵器の責任ある管理と不使用を要求した。

 シリア政府は23日、同国が化学兵器を保有していると初めて認め、外国の軍事介入があった場合は使用する可能性を明らかにした。

 シリア外務省のマクディシ報道官は、同国が化学兵器や細菌兵器を保有していると認め、「国外からの侵略がない限り、シリア情勢がどのような状態に陥ってもこれらの兵器が使用されることはない」と述べた。

 シリアは化学兵器禁止条約に署名していない。過去に同国の当局者が化学兵器の貯蔵を認めることはなかった。

 軍事情報サイト「グローバル・セキュリティー」によると、シリアの化学兵器は首都ダマスカスの北部、ホムス近郊、ハマ、ラタキア近郊の国内4カ所にあるとみられ、サリンやVXガス、タブンなどが製造されているという。

 オバマ米大統領は23日、西部ネバダ州リノで演説し、シリア外務省報道官が外部からの侵略に対する化学兵器の使用に言及したことに関して、「(アサド政権が)万が一、これらの兵器を使用する恐ろしい過ちを犯せば、国際社会と米国が責任を取らせる」と警告した。

 大統領はシリアが保有を認めた化学兵器について、「アサドとその周辺に『世界が監視している』と明確に伝えていく」と表明。シリアの政権移行に向け、反体制派や同盟国と協力を続ける考えを示した。

 これに関連し、カーニー大統領報道官は二十三日、シリアへの軍事介入や侵攻について「オバマ大統領はそれが正しい行動だとは考えていない」と記者団に述べ、現時点で軍事行動に踏み切る可能性を否定。経済制裁などを通じて政権移行を促す方針を強調した。