九州電力：来夏ボーナス・全額カットへ！

関電もコスト削減狙い・役員賞与カット！

両電力は役員報酬と役員数・５０％にすべき！

　九州電力が、一般社員の１３年夏の賞与（ボーナス）を全額カットする方針であることが分かった。電気料金値上げを申請したことに伴うもので、夏の賞与がゼロになれば、九電が創立した１９５１年以来初めて。

　賞与カットは、１２月２６日に開かれる経済産業省の「電気料金審査専門委員会」で明らかにする見通し。九電は先月、家庭向けで平均８．５１％の電気料金値上げを政府に申請した。その際、社員の年収も現行の平均８２６万円から１３年度は同６５０万円に２１％削減する方針を表明。夏の賞与ゼロはその一環で、これにより、値上げに対する消費者の理解を得たい考えだ。年明けにも労働組合側に提示する方針。役員報酬の平均３５％削減は継続する。

　九電の１２年度（年間）賞与は、業績悪化に伴い、１１年度より１１万７０００円低い年間１６０万６０００円（組合員平均３９歳、要求１７３万円）だった。九電とともに電気料金の値上げ申請した関西電力は、既に来夏の賞与全額カットなどを労組側に提示している。

　関西電力が１２月２６日に開催される電気料金の値上げを審査する経済産業省の専門委員会の会合で、平成２５年度に支給する役員賞与（ボーナス）を見送る方針を説明することが２４日、分かった。関電は今年度も役員賞与を支給しておらず、来春の取締役会で正式に決まると、２年連続の見送りとなる。

　関電は原発停止による火力発電の燃料費増大で経営が圧迫されている。このため、来年４月から家庭向け料金を平均１１・８８％、企業向けも同１９・２３％の値上げを目指している。

　同時に、値上げに対する利用者の理解を得るために、管理職を含めた社員の平均年収を現在の７９０万円から１６％減の６６４万円に引き下げることを発表。すでに役員は、賞与の見送りと基本給与カットで全報酬の２０～３０％を削減している。関電は、来夏以降の高浜原発３、４号機（福井県）再稼働を見込んでいるが、予定通り進むかは不透明。