2013.01.20.

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中国の大気汚染:日本にも重大影響が!

各国メディアが酷評・2000万人が息苦しい首都!

当局」が外出を自粛するよう警報!


 中国のネットユーザーは1月15日、「米紙は北京市を、空港の喫煙区だと揶揄し、ドイツメディアは北京が世界で最も汚れている都市の1つだと論評した」と北京市の大気汚染に関する各国の報道を紹介した。

 中国では北京市を中心としてこの数日間、深刻な空気汚染が発生している。1月13日、北京市では有害物質を含む濃霧によって、大気汚染指数が世界保健機関(WHO)の指導基準の35倍を記録した。国内外メディアは重篤な環境汚染を大々的に伝えた。 北京市では大気汚染により呼吸器系の患者が急増し、空気清浄器やマスクが品切れになるなど多方面に影響を与えている。

 ネットユーザーは15日、「米紙は北京市を、空港の喫煙区だと揶揄し、ドイツメディアは北京が世界で最も汚れている都市の1つだと評価した。また英誌は、空気品質指数が100で不健康、400以上で危険だが、北京市は755だと報道した。さらにオーストラリア紙は、2000万人が首都北京で息苦しさを感じていると伝え、ロシア紙は北京市が世界空気ランキングの順位を下げ続けていると報道した」と各国の報道を紹介した。

 中国の大規模な大気汚染が風に乗り、日本にもやってくる――そんな予測が出ている。

 中国では1月11日から霧の影響で大気汚染が深刻化、13日には「北京市当局」が外出を自粛するよう警報を出す「異例」の措置をとった。

 NASAが公開した衛星写真によると、14日の北京は大気汚染により半透明におおわれ、町の様子がぼんやりとしか見えなくなっている。

 危険なのは、車の排ガスなどに含まれる「PM2.5」という直径2.5マイクロメートル以下の超微粒子物質で、国際基準の3倍近くまで上昇していた。ぜんそくや肺炎の原因となり、中国では死に至った例もあるという。微細なため、マスクでも防ぐのは難しいそうだ。

 こうした中で、1月18日放送のとくダネでは、この大気汚染が日本に影響を及ぼしている可能性に触れた。番組では、九州大学の竹村俊彦准教授(地球環境力学)のシュミレーター予測にもとづき、17日から18日にかけ、中国から汚染物質が西日本に飛んでくると紹介した。

 とりわけ影響の強い福岡市の病院が08年からおこなっている調査では、目がかゆい、皮膚がかゆい、くしゃみが出る、のどがいたいといった症状を訴えている人がいるそうだ。18日は確かに、番組中の福岡市の映像は若干白んでいて見通しが悪かった。

 また、大阪府に取材すると、17日にPM2.5の数値が30まで出ていたが、「天候にも左右されるので、成分を分析しないと原因は分からない」とした。

 影響は九州や西日本だけに留まらない。山形県・蔵王の樹氷を溶かした水は大気汚染物質のせで真っ黒だという。もはや中国の大気汚染は「対岸の火事ではない」というわけだ。

 山形大学で樹氷の調査をおこなっている柳澤文孝教授(地球環境学)は1月18日、この黒い水について、中国の工場などで石炭を燃やしたときに発生する炭素が原因だと話した。

 柳澤教授によると、北京オリンピックで問題になって以来、中国の北京や上海といった都市部では大気汚染問題は徐々に改善されていると見られる。ただ、経済成長に伴い工業地域は拡大し

ているので全土では増加している可能性もある。とりわけ、PM2.5については車の排気ガスに含まれるため、車の台数の増加に呼応して増えている可能性が高い。

 その上で、現在はシベリア気団が強いため、北西の風が吹いており、中国から日本に大気汚染物質はあまり流れてこないと話した。危ないのは、温かくなりシベリア気団が弱まる時期で、一定の条件が揃うと、高気圧と共に環境汚染物質が大量に日本に飛来する可能性があるそうだ。

 また、教授は別の可能性も指摘する。春先や梅雨の季節になると、大気汚染物質が熱と光で変化し、光化学スモッグがおこりやすくなる。実際、2007年5月初旬に全国で発生した光化学スモッグは、中国が原因の可能性が高いと国立環境研究所で推測されている。夏場が危ないようだ。