北朝鮮出入り貨物船：核開発関連物資・没収命令！

貨物検査特別措置法を初適用！

アルミニウム合金の棒！

　政府は３月１８日、北朝鮮が昨年８月に国連安全保障理事会の制裁決議に反して核開発関連物資を第三国に輸出しようとしたとして、貨物検査特別措置法に基づき、「没収」にあたる提出命令を出した。同法は北朝鮮に出入りした船舶や航空機を対象に核・ミサイル関連の禁輸物資を税関や海上保安庁が検査できるようにしたもので、１０年の施行後、核関連物資への適用は初めて。

　政府が提出を命じた核関連物資は、東京港に寄港したシンガポール船籍の貨物船から見つかったアルミニウム合金の棒。貨物船は北朝鮮から中国・大連経由で入港し、税関などが検査していた。

　検査の結果、遠心分離機の部品に使用される可能性があり、核関連物資として規制されているアルミニウム合金と確認され、１８日、税関当局が貨物検査特別措置法に基づき提出命令を出した。

　菅義偉官房長官は１８日の記者会見で「わが国は国連安保理決議に基づく対北朝鮮制裁を着実に実行している。今後とも北朝鮮が管理する貨物に厳正に対処する」と述べた。