2013.04.23.
総合科学技術会議:省庁横断で500億円直接配分!
8月までに重点事業を決める!
国の科学技術政策の「司令塔」機能を強化するため、政府の総合科学技術会議(議長・安倍晋三首相)が近く打ち出す「府省横断プログラム」案の概要が4月20日、分かった。
同会議独自の研究開発予算約500億円を来年度予算に計上し、
▽次世代インフラの構築
▽クリーンで経済的なエネルギーの実現
▽地域経済
▽健康長寿社会
−−の4分野を軸に省庁横断的に重点事業への予算配分を進める。
同会議は、科学技術政策の重点課題を事前に各省庁へ示すなど、予算編成に関与してきたが、同会議が直接配分する研究開発予算はなかった。
新しいプログラムの予算は、安倍政権が掲げる「イノベーションに適した国」を実現するため、使途を限定しない独自の予算を同会議に計上することで、確実な事業推進を目指す。各省庁の予算についても、予算要求前に各省庁幹部を集めた「戦略会議(仮称)」を開き、同会議主導による重点化を図る。
プログラム予算は、6月をめどに目標や工程表を策定、8月までに重点事業を決める。
同会議は、過去にも権限強化を模索してきたが、各省庁に最終的な予算編成の権限があるため、同会議の方針が反映されず予算の重複などが多かった。今後は、同会議独自の予算をどのように工面するかや、既存事業との調整が課題になるとみられる。