2013.04.29.

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中国の内部崩壊:20年先・健康な国民は何%!

新たな汚染物質の浄化困難!

中国のきれいな井戸水・望むべくもない!


 自動車数の増加と共に洗車業者も急増している中国。経済発展という名の下、国民の胃袋と生活向上が、資源をがぶ飲みしている。

 水墨画や風光明媚、ゆっくりした生活が一変し、井戸水を飲んだり、川や湖で遊ぶという自然と生きてきた中国の光景は、今や昔となり、都市も地方もビルが林立し、工場が住民を追い出し白い煙、黒い煙、赤い水、黒い水、黄色い水と河川に排水を吐き出し、地も空も次々と検出される汚染物質で染まり始めた。まさに、日本が経験した公害問題が、一気に中国を覆い始めたことになる。

 中国関連部門が118都市を対象に行ったモニタリング調査では、地下水が基本的に安全であると認められた都市は全体のわずか3%にとどまった。「昔は近所の池で魚やエビを釣って食べたものだ」。釣りが趣味だという王さんは「工場が増え水質が悪化し、魚も少なくなった」と溜息をつく。

 中国の数年間、飲料水に含まれる汚染物質の種類が増加、薬品やパーソナルケア用品、内分泌撹乱物質(環境ホルモン)を主要汚染源とする新たな汚染物質が検出されるようになった。

 こうした「新たな汚染物質により、水の浄化はさらに難しくなっている」と復旦大学環境工学学科の研究リポートは報告している。

 飲料水の浄化には(1)生物化学的処理では、産業排水に含まれる塩素系農薬、ポリ塩化ビフェニル、多環芳香族炭化水素などの浄化ができない(2)抗生物質が含まれていた場合、微生物による浄化が難しい(3)消毒に使われる塩素が飲料水に残留するなど、飲料水を生産するプロセスで水が汚染される−といった問題や危険が潜んでいるという。

 いまの中国、汚水処理で重視されているのは、化学的酸素要求量(COD)や窒素(N)、リン(P)などの抑制のみで、新たな汚染物質に対し、現在の基準や技術では汚染水を完全に浄化することができない。このため、汚染水はそのまま排出され、周辺の水系を脅かす。「特に農村では、浄化処理が不十分な上、地下水の汚染も進んでおり、飲料水をめぐる問題は深刻だ」(復旦大学資源・環境経済学部の戴星翼教授)。

 「山東省の企業が高圧ポンプで工業排水を地下に流し込み、地下水源を汚染している」。そんな情報がネット上で公開され、物議を醸している。最近は地下水汚染の隠蔽工作ともとれる内容の文書までネットに出回った。

 湖南省の地方紙、瀟湘晨報によると、その文書は山東省の環境保護関連部門から汚染源とみられる企業に出された通達で、CCTV(中国中央テレビ)のニュース番組「焦点訪談」が汚水の排出に関する極秘調査を行うことを知らせ、対処するよう命じる内容。「環境保護部門が事前に関連企業に内部情報を漏らし、事実の隠蔽を図ろうとしていたのではないか」との見方も広がっている。

 「いかなる形式であれ、環境保護局がこうした内容の通達を出したことはない」と事実を否定した。注目すべきは情報漏洩の有無ではなく、地下水汚染に関する法律の不備であろう。現行法では、汚水を排出している企業を完全に取り締まることができないのだ。

 すでに国民の健康と生命を脅かすまで進行している地下水汚染、たとえ排出の事実が認められても、法的根拠の弱さを盾に企業が処罰を不服とする可能性があるほか、地下深部への高圧注入を「人体や環境への被害が少ない手法だ」と弁明することも考えられる。

 しかし、地下水汚染はすでに国民の健康と生命を脅かすまで進行している。汚水の排出をなくし、地下水源を守るには、法整備しかない。これは中国にとって喫緊の課題であり、もはや一刻の猶予も許されない状況にある。