2013.05.04.

2億8000万円を不正融資:高松信金・支店長代理!

なんとも不思議な所業!

甘いチェック体制を露呈!


 高松信用金庫(香川県高松市)は5月2日、花園支店の前支店長代理の男性職員(41)が、顧客の預金を無断で引き出すなどして、別の顧客に不正融資していたと発表した。最大で総額3億8千万円を無断で引き出すなどし、2億8千万円を不正融資していた。同信金は出資法違反などの疑いがあるとみて高松北署に被害を通報。不正の全容が判明次第、正式に告訴するとともに、男性職員を処分する。

 同信金によると、男性職員は2010年3月から今年4月にかけ、計25法人・個人の預金を無断で引き出したり、融資の返済金を流用するなどして準備した資金を、別の計10個人・団体に約70回にわたって審査を受けずに不正に融資していた。

 同信金の聴き取りに対し、男性職員は「最初は融資の審査が間に合わず、自分の判断で融資した。顧客の要望に応えたかった」と話している。個人的な着服はなかったとみられる。

 男性職員の不正は、支店内でのチェックが不十分だったことなどから判明しなかったが、4月になって無断で預金を引き出された顧客が、同支店に「預金残高が合わない」と問い合わせたことで発覚した。

 同信金は、男性職員が無断流用した預金などを信金の資金で穴埋めするとともに、不正融資先に対しては、正規の融資への切り替えを進めている。

 高松信用金庫の蓮井明博理事長は2日の会見で、職員の法令順守意識の欠如や組織のチェック体制の形骸化に問題があったことを認め、「多大なご迷惑とご心配をおかけした。心より深くおわびする」と謝罪した。

 男性職員の不正融資先は、正規の審査を経ても融資できる顧客ばかりという。蓮井理事長は「顧客の要望に応えたいのなら、なぜ正規の融資を行わなかったのか、理解に苦しむ」とする一方で、「不正を繰り返すうちに、正規の手続きが面倒になってしまった可能性がある」と金融機関の職員としての意識の低さを指摘した。

 不正発覚に3年以上がかかった点については「決められたチェックをしていれば防げたはず。支店内でチェック体制が形骸化していた」とした。

 同信金は不正融資発覚後、同じような融資が行われていないか確認作業を進めており、再発防止に向けてはチェック体制の強化や職員教育の再徹底を図る方針。蓮井理事長は「信頼回復に向け、役職員一丸となって取り組む」と述べた。


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