2013.09.02.
露・艦船2隻を地中海に派遣!
海軍・シリア情勢とは無関係と!
ロシアが新型対空ミサイル公開!
アサド政権・武器購入の支払い早める!
ロシアは8月29日、数日内に地中海東部に対潜艦とミサイル巡洋艦の2隻を派遣する。
ただロシア政府は、欧米諸国によるシリアに対する軍事介入に備えて海軍力を増強しているのではないとしている。
インタファクスは軍幹部の話として、ロシアが黒海艦隊からミサイル巡洋艦を1隻、北方艦隊から大型の対潜艦を1隻、「数日内に」派遣すると報じた。 同幹部は「地中海東方での周知の事態により、海軍力を調整する必要が出てきた」としている。
これらの艦船が地中海に配備される具体的な日時は不明だが、インタファクスは、ミサイル巡洋艦「モスクワ」は現在、北大西洋上にあり、数日以内に航行を開始するとしている。
国営ロシア通信によると、ロシア海軍はその後、艦船の派遣は以前から計画されていた艦船の入れ替えの一環となるとのコメントを発表。
ロシア国防省はこの件に関するコメントを控えている。
シリアのアサド政権が化学兵器を使用したとの疑惑が出ていることに対し、米国は軍事介入に備え地中海の海軍力の再配置を行うと表明。ロシアが同海域の軍備を増強した場合、緊張が高まる可能性がある。
ロシアはシリアの主要な支援国。シリアに対する軍事介入に反対しており、国連安全保障理事会での決議採択にこれまでも反対票を投じてきた。
ロシア製高性能対空ミサイルシステムS300の性能を大幅に向上させた新型のS350がモスクワ郊外ジュコフスキーで開催された同国最大の国際航空見本市「MAKS2013」で初めて一般公開された。S300は内戦が続くシリアへの輸出が取りざたされている。
同システムを製造する「アルマズ・アンテイ」のメンシチコフ社長はインタファクス通信に対し、「2015年後半から16年初めごろの供給を計画している」と話した。
同社長によると、S350はあらゆる方向から異なるタイプの兵器で同時に攻撃を受けた場合でも、それぞれの標的を迎撃できる。機動性にも優れている上、5分以内に迎撃態勢に入れるという。
シリアのアサド政権がロシアから購入した武器に対する支払いを早めていることが分かった。アサド政権がシリア最大の同盟国であるロシアとの関係を強化したい狙いがあるとみられる。
関係筋によると、アサド政権は約10億ドル(約980億円)で契約したS300対空ミサイルシステム4基の支払いを過去数カ月の間に開始。5億5000万ドルで購入したYAK130練習機36機の支払いも始めたという。
同関係筋は「彼らはYAK130のための最初の支払いを行った。恐らく10%に当たる金額だろう。S300に関しては最初に20%分を支払い、今では半分は済ませているとみられる」と述べた。
シリアとの取引に関与し、モスクワを拠点とするシリア反体制派メンバーとも関わりがある別の関係筋は、アサド政権のロシアでの会計業務は、アサド大統領のおじが、モスクワ川を臨むホテルの一室で管理していると明らかにした。