中国・大気汚染が深刻化：学校は休校・高速道は閉鎖！

中国東北部の黒竜江省ハルビン市！

石炭暖房本格化で空真っ白！

　新華社電などによると、中国東北部の黒竜江省ハルビン市で１０月２１日、大気汚染が深刻化したため、同市は小中高校をすべて休校にしたほか、路線バスの運行を一部停止するなどの対策を取った。大気汚染によるスモッグで視界は５０ｍ以下となり、市内につながる高速道路は全線閉鎖された。

　ハルビンではここ数日、大気の状況が悪化していたが、２０日夜からさらに深刻化。６段階で最悪の「深刻な汚染」レベルとなり、呼吸器障害などを引き起こす微小粒子状物質「ＰＭ２．５」や「ＰＭ１０」の１ｍ3当たりの平均濃度は軒並み５００マイクログラムを上回った。１０００マイクログラムを超える地域も出ている。

中国東北地方の各都市で２１日、大気汚染のもとになる微小粒子状物質ＰＭ２・５の数値が跳ね上がった。黒竜江省や吉林省では先週から、集合住宅に向けた冬季のスチーム暖房の供給が始まり、燃料となる石炭燃焼量が増えているため。

　各地方政府の２１日午前の発表によると、ハルビンでは最もひどい場所で１ｍ3当たりのＰＭ２・５濃度が５００マイクログラムに上り、日本の環境基準値の約１４倍を記録。すべての小中学校が休校となった。２０日には一時、１千マイクログラムに達した場所もあり、地元紙は「視界が５ｍほどしかない場所もある」と伝えた。

　２１日朝は吉林省長春も２４５マイクログラム、遼寧省瀋陽も２５６マイクログラムと軒並み高い値を記録。街中にはマスク姿の人が急増した。東北各地で飛行機のダイヤが大幅に乱れているほか、高速道路の閉鎖や長距離バスの運休も相次いでいる。

　黒竜江省政府は、２２日には風が強まり改善に向かうと予測するが、石炭燃焼による暖房供給は来年４月まで続く。