東芝・英原発参入へ：ニュージェンの株式５割取得！

取得額・約１４５億円！

　１０月２６日、英国で原子力発電所の建設を計画している発電会社「ホライズン・ニュークリア・パワー」を、日本企業が買収する公算が大きくなった。

　入札の最終候補に、日立製作所と東芝がそれぞれ残り、月内にも落札企業が決まる見通しだ。実現すれば、東京電力の福島第一原子力発電所事故の後、沈滞していた日本の原発輸出に弾みがつきそうだ。

　落札企業はホライズンの原発計画を受け継ぎ、建設することになる。仏原発メーカーのアレバも名乗りを上げているが、日本勢の技術力や安全性の高さが評価され、日立と東芝が最終候補に残っている模様だ。日立は単独で、東芝は米子会社のウェスチングハウス（ＷＨ）を中心とする企業連合で入札したとみられる。

　スペインの電力大手イベルドロラは１２月２３日、同社が保有している英国の原子力発電事業会社「ニュージェン」の株式を、東芝に８５００万ポンド（約１４５億円）で売却することで合意したと発表した。

　東芝は、ニュージェン株の５０％を取得し、英国で原発事業に参入する。

　英国での原発事業を巡っては、日立製作所が昨年秋に原発事業会社「ホライズン・ニュークリア・パワー」を買収している。今回の株式取得は日立に続く動きとなる。ニュージェンは、イベルドロラと仏エネルギー大手ＧＤＦスエズとの合弁会社。英中部セラフィールドで、原発を建設・運営する権利を持っている。