2014.01.31.

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米投資マネー:成長余力の欧州株へ!

1990年代後半以来・回帰鮮明に!


 米投資家のマネーが1990年代後半以降見られなかったペースで欧州株に殺到している。

 フィナンシャル・タイムズ紙が入手したデータでは、欧州株全体に占める米国からの投資は昨年末に1996年10月以来最高の水準に達した。米調査会社EPFRグローバルによると、この流れは2014年初めも変わっていない。

 ユーロ圏周辺国の成長見通しには懸念が残るものの、スペインやイタリアなどの市場に米投資マネーが向かい、英国とオランダにもかなりの資金が流入した。

 昨年は多くの投資家が世界規模で株式の投資先を変更し、「新興国から手を引いた投資家は、同様のリスク・リターン特性を持つ市場を探し、結果として南欧に落ち着いた」と。

 資金流入は、欧州の成長見通しと通貨同盟の安定性への信頼の高まりを示すものでもある。また、米国株に比べて出遅れた欧州株に上昇余地が大きいと見る投資家もいるとアナリストは指摘する。

 バークレイズのイアン・スコット氏は「欧州市場への米国マネーの流入は、株価が簿価に比べて割安な時期に見られる傾向がある」と指摘する。

 ただ、足元の新興国通貨の暴落がより広範な影響を及ぼしかねないという懸念から、今週に入り欧米の株価は下落。30日にはやや持ち直した。

 西欧の株式ファンドへのドル資金流入額は今年初めから28日までに46億7千万ドルに達し、EPFRが調査する新興国株ファンドから同期間に全通貨で流出した資金総額1000億ドルの約半分を占めた。

 バークレイズが米財務省のデータから計算した数値では、11月までの1年間で米投資家による欧州株への純投資額は市場全体の時価総額の0.75%に上っている。