2014.02.01.

アクセスカウンター
着物買取カラコン平成着物スタイル

新興国不安が再燃:投信・株式は6500億円流出!

NY株、149ドル安!


 1月31日のニューヨーク株式市場は、新興国経済への不安が再燃したのを受け売り込まれた。優良株で構成するダウ工業株30種平均は反落し、前日終値比149.76ドル安の1万5698.85ドルで終了した。ハイテク株中心のナスダック総合指数は19.25ポイント安の4103.88。

 新興国不安に揺さぶられた1月のダウの下落率は5.3%と、月間では2012年5月以来の大きさ。史上最高値で終了した昨年末の状況から一転した。

 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチがまとめた報告書によると、1月29日までの1週間に新興国の株式を運用対象とした世界の投資信託から64億ドル(約6500億円)が流出した。流出の規模は2年5カ月ぶりの高水準で、最近の新興国不安を受けて投資家の解約が殺到した。新興国債券を対象とした投資信託からは27億ドルが流出した。これは7カ月ぶりの高水準。

 新興国市場からの資金流出が再び強まり、アジア、欧州、中南米の新興国の通貨・株式・債券が売られた。

 この日はロシアルーブルが1%下落して5年ぶり安値をつけたほか、これまで比較的安定していた中欧のポーランドやハンガリーにも売りが拡大した。

バンク・オブ・アメリカ・メリル・リンチの東欧・中東・アフリカ(EEMEA)債券戦
略・経済部門責任者のデビッド・ハンター氏は、「ぜい弱な通貨、高金利、成長低迷、資本流出が連鎖する負の循環に陥っている」とし、「こうした負の循環を断ち切るには、新興国の資産が大きく値下がりする必要がある。そうなって初めて買い手が戻ってくる」との見方を示した。

 FRBによる緩和縮小に伴う世界的な流動性低下により、経常赤字や政治リスクなど新興国が独自に抱えている問題が悪化しているとの見方が出ている。これまで比較的安定していたハンガリーフォリントは対ユーロで1.5%下落。同国の国債利回りは短期債から長期債にわたるまで20ベーシスポイント(bp)上昇した。

 ポーランドズロチは1%安。10年債利回りは10bp上昇し、4カ月半ぶりの高水準となり、トルコリラと南アフリカランドは約1%安。南アフリカの国債利回りは、追加利上げ観測が出ていることで2011年半ば以来の水準に上昇した。

 中南米ではチリペソが1%超下落。ブラジルレアルは0.5%安、メキシコペソは0.3%安となった。メキシコ中銀はこの日、主要政策金利を過去最低の3.50%に据え置くことを決定している。

 インドルピーは1ドル=62.68/69ルピーでこの日の取引を終了。前日の62.56/57ルピーから下落した。