2014.03.24.

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調剤薬局脱税1億・卸売社員も加担:現金問屋へ転売!

岩波薬局は追徴額5000万円!

卸売の別社員も現金問屋へ!

薬事法違反に抵触!


 千葉県習志野市の調剤薬局「岩波薬局」が東京国税局の税務調査を受け、2012年9月期までの7年間で約1億円の所得隠しを指摘されていたことが分かった。過剰に仕入れた処方薬を卸売会社の社員を通じて現金問屋に転売し、売却代金を売り上げから除外して裏金として社長(67)の自宅にプールしていた。重加算税を含む法人税などの追徴税額は約5000万円で、既に修正申告し納税を済ませたという。

 岩波薬局と関係者によると、過剰仕入れは製薬会社や卸売会社の社員から決算期前などに依頼され、薬そのものは処方薬を扱う東京都千代田区の大手卸売会社などから仕入れていた。余った薬はこの卸売会社の社員に引き取ってもらい、社員がJR神田駅周辺の現金問屋に転売していたとみられる。社長は社員から代金を現金で受け取っていた。

 「秘密厳守」や「現金高価買取」などと広告し、在庫過剰の薬を仕入れる現金問屋は同駅周辺だけで20〜30軒。処方薬の現金問屋への転売は店舗での販売を義務づけた薬事法に抵触する可能性がある。社長は「やってはいけないこと。卸売会社を通していたが、現金問屋に流れていたのは知らなかった」と話した。

 調剤薬局と、売り上げを伸ばしたい製薬・卸売会社、仕入れを確保できる現金問屋の4者の利益が一致して処方薬の不透明な取引が行われていた実態が浮かび上がった。

 この調剤薬局は「岩波薬局」。関係者や岩波薬局の社長(67)によると、社長は、複数の製薬会社の担当者から四半期の決算前などに1、2か月分の処方薬を前倒しで仕入れるよう頼まれ、処方薬を扱う大手卸売会社「アルフレッサ」(東京都千代田区)などから過大に仕入れていた。

 医薬品大手卸売会社「アルフレッサ」(東京都千代田区)の別の複数の社員が、病院などに納入する処方薬の一部を無断で現金問屋に横流しし、代金を着服していたことが関係者の話でわかった。

 社員らが不正に得た代金は昨年までの数年間で数千万円に上る。同社側は病院などに被害を弁済しているという。

 横流し問題では、調剤薬局「岩波薬局」(千葉県習志野市)が、アルフレッサから処方薬を過大に仕入れ、過大分の薬を現金問屋に横流しして得た売却代金計約1億円を裏金としてプールしていたことが、東京国税局の税務調査で判明。現金問屋への薬の持ち込みは、アルフレッサの社員が引き受けていた。

 関係者やアルフレッサ幹部によると、横流しに関与した社員とは別の複数の社員が、病院などに薬を納入する際、薬の一部を無断で東京・神田の現金問屋に売却。総額数千万円の代金を着服していたという。

 関係者や同社によると、同社は複数の製薬会社の担当者から、決算前などに1、2カ月分程度の処方薬を前倒しで仕入れるよう頼まれ、卸売会社から過大に仕入れていた。その後、過大分の処方薬は卸売会社の社員が引き取り、医薬品を現金で買い取る東京の現金問屋に売却。売却代金は卸売会社の社員が薬局社長に渡していたが、社長は薬局の売り上げから除外し、プールしていたという。

 社長は取材に対して、「(過大な仕入れは)製薬会社側に営業のノルマがあったためで、いったん薬を引き取り、買い戻してもらうという認識だった。現金問屋への薬の売却は卸売会社がやったことで知らなかった」と話した。

 民間信用調査会社によると、同社は1990年の設立で、2013年9月期の売上高は約2億4千万円。