2014.05.01.
熊本・立野ダム:本体着工・16年度に!
仮排水路・青木あすなろが落札!
国営立野ダム(南阿蘇村、大津町)の建設工事に関連し、白川漁協が漁業補償に同意したことを受け、国土交通省は3月17日、ダム本体工事の前段階となる仮排水路の工事に年内にも着工する考えを明らかにした。2016年度中には本体工事に着手。
白川漁協(坂田拡穂組合長)は、大津町のオークスプラザで臨時総会を開き、国営立野ダム(南阿蘇村、大津町)の建設工事に伴い漁業権が一部区間で消滅することなどに対して国が漁協側に約5500万円を支払うとした
立野ダムは阿蘇外輪山の唯一の切れ目である立野火口瀬に国土交通省が計画した、高さ90mの洪水調節専用の穴あきダムである。1983年に事業が開始され、取り付け道路などの工事は進んだが、ダム本体工事には着手されていない。
通常はダム最下部に設けられた3つの穴(高さ5m・幅5m)から通水する。白川の河川整備計画によれば、立野ダムを建設することにより熊本市の代継橋に設けられている基準地点の洪水流量毎秒2,300m3のうち毎秒200m3の洪水調節を行うとしている。 1983年(昭和58年)に事業着手したが、2013年(平成25年)の時点でも本体工事には着手されていない。
総事業費は917億円(平成24年度現在)。平成24年度迄実施済み額426.1憶円。残事業490.9憶円。
「立野ダム仮排水路工事」を一般競争入札した結果、19億3700万円(税別)で青木あすなろ建設に決めた。総合評価落札方式を採用し、2月27日に開札した。概要は長さ480m、内空断面74.8u、NATM。流入水路工一式。工期は2016年3月31日まで。
【ダム諸元】
ダム型式:重力式コンクリートダム
堤高:90 m
堤頂長:200 m
堤体積:420,000 m3
湛水面積:0.36 ha
総貯水容量:10,100,000 m3
有効貯水容量:8,600,000 m3
利用目的:治水ダム