2014.05.07.

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中国:水質汚濁汚染・依然深刻な状態!

「悪い/やや悪い」が60%弱に!


 中国国土資源省が4月22日に発表した年次報告書で、全国の水質観測地点のうち「水質がやや悪い」または「水質が悪い」と評価されたのは計59.6%と、12年の57.4%からやや上昇したことが明らかになった。「水質がとても良い」は10%強にとどまった。具体的な評価基準は明記されていない。

 この報告書は、数十年にわたる急ピッチの経済成長がいかに大規模な環境汚染をもたらしたかや、当局が水質改善で大きな壁に直面していることをあらためて浮き彫りにしている。

 国土資源省と環境保護省が先週連名で発表した土壌調査の結果によると、全国の耕地の5分の1近くが汚染されており、うち約3%は「やや汚染されている」または「ひどく汚染されている」だった。汚染物質の大半は、主に工業と鉱業の副産物である重金属などだ。

 土壌汚染のデータはこれまで国家機密と見なされ明らかにされていなかったが、水質汚染については以前から公表されている。国土資源省のデータによれば、10年時点で「水質がやや悪い」または「水質が悪い」と評価されたのは計57%だった。つまり、中国政府がここ数年、水質保全に巨費を投じているにもかかわらず、水質汚染は改善もしていないことになる。

 中国は今月に入り、いかに深刻な水質汚染がいまだに続いているか思い知らされた。甘粛省蘭州市で、国が定めた上限の約20倍に相当するベンゼンが水から検出され、市民は水道水を飲まないように命じられた。後日、原油漏れが原因だったことが分かった。

 劉氏は、政府は「こうした問題に目を光らせ、対処しようとしている。だが、解決までには長い時間がかかるだろう」と語った。

 国際公衆衛生コンサルタントのセザール・シュララ博士による「汚染は中国の水資源問題の核心」と題した記事を掲載し、中国の汚染問題は現在注目を集めている大気汚染だけではなく、水資源汚染も極めて深刻だと指摘した。

 中国水利部の胡四一副部長によると、11年に中国の河川のうち深刻な汚染を受けている割合は40%にも上り、750億トンもの汚水や廃水が直接河川に放流されている。また、約3分の2の都市が水不足問題を抱えており、農村部の住民約3億人が安全性に問題のある飲用水を利用している。さらに、400万ha以上の農地が汚染水によってかんがいされており、農作物の収穫量や品質、安全性に悪影響を与えている。

 また、水問題は中国国内だけでなく、国外へも影響を及ぼしている。中国にはエルティシ川やメコン川、ブラマプトラ川など、中国国内に水源を持ち、国外を通過している河川が多数ある。中国がこうした河川の上流に水力発電のための大規模なダムを建設し、下流に深刻な影響を与える可能性があるとして、各国から抗議を受けている。

 環境保護部が今年2〜3月にかけて実施した大気・水質汚染調査では、水質汚染が国内広範にわたって存在している現状を確認。煮沸しても国の飲料水基準に到達しない水道水を供給する地域が多数存在する――と報告されている。

 これら問題の元凶とされるのが、工業排水の垂れ流し。国の基準を超える有害物質を含んだ工業排水の一部が何ら処理されずに河川に直接排出され、水源を汚染している。さらに、本来は河川から取水した水や地下水などを浄化・消毒する役割を持つはずの浄水場がその

 機能を十分に発揮していない問題も露呈。環境保護部の調査では、処理水が国の飲料水基準を満たしていないとして、多くの都市の下水処理場が「ブラックリスト」に挙げられ、業務改善命令を受けた。水源地から一般世帯の水道の蛇口まで、飲料水が届けられる過程のいずれにも健康リスクが潜んでいる状況を浮き彫りにしている。

 公衆環境研究センターの馬軍主任は、最近発生した水質汚染がいずれも工業排水による汚染が引き起こしたものである点に着目。水源地の保護と安全を顧みずに重化学工業を中心とした経済発展のみを重視してきた地方政府の責任を追及した。

 2014年4月18日、中国では、この数年では毎年1700件以上の事故が発生していることが明らかとなった。

 この何カ月かの間で、メディアが報じた中国の水道の異臭事件はすでに10件以上に達している。最近では、甘粛省蘭州市の水道水から基準値の20倍を超える発がん性物質ベンゼンが検出された問題もあり、水の安全がますます疑問視されている。今年3月中旬に中国環境保護部が発表したデータによると、中国では2億5000万人の住民が重点汚染排出企業や幹線道路の近くに住んでおり、2億8000万人が安全でない飲用水を利用している状態だ。

 甘粛省蘭州市で起きた水道水汚染事件の後、中国では再び水汚染が注目され、中国環境保護部が発表した調査結果によると、中国では2億8000万人が、安全でない水を飲んでいる。

一方専門家は、中国には水汚染のない所はなく、「問題のある水」を飲んでいる人の数は2億8千万人を遥かに超えていると指摘している。