2014.06.08.

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唐津市肥前町:向島ごみ焼却炉設置へ!

不燃物は個人的に本土に!


 唐津市肥前町沖に浮かぶ向島(むくしま)(人口64人)は市内7つの離島のうち唯一、家庭ごみ収集が行われておらず、ダイオキシン対策で法的に禁止されている“違法状態”の野焼きが10年以上続いている。市は高額な収集コストを理由に実態を黙認してきたが、島に年内に小型焼却炉を設置することを決定。

 国のダイオキシン対策で2001年に野焼きが禁止、02年末には焼却炉の規制が強化されたこともあり、周辺の離島ではその前後に、ごみ処理を海上輸送へと切り替えている。

 鎮西町の3島(松島、加唐島、馬渡島)は1998年、呼子町の小川島は2000年、旧唐津市の高島と神集島は02年からそれぞれ、ごみ収集車を乗せた船や定期船などを使って回収。燃えるごみは本土と同じ週2回、回収が行われている。

 しかし、肥前町の向島は「他の島より海上輸送のコストが高く、財政的に難しい」として見送られ、05年の市町村合併以降も市内で唯一、ごみ回収の「空白地」となっており、行政サービスの格差が生じていた。

 住民は生ごみはたい肥化して減量化したり、不燃物は定期船などで個人的に本土に運び込んでいるものの、燃えるごみは浜辺で野焼きを続けてきた。煙を見た海上保安庁から注意を受けることもあったという。

 市は「これまで海上輸送のみを検討していたが、沖縄や長崎など離島が多い他県の事情を調べるうちに、安全な小型炉を安価に購入できることが分かった」(橋川英彰市民部長)として、小型焼却炉2280万円の予算案を6月議会に提出。設置後は島民が管理運用し、不燃物や資源ごみは焼却灰と一緒に市が回収する。

 向島の樋口洋二区長は「ずっと前からお願いしていたので、やっと聞いてもらえたのかという感じ。行政が見て見ぬふりをしているように感じていた」と話している。