2014.09.19.

アクセスカウンター
着物買取着物買取カラコンライフブランド買取

福岡・川崎町汚職:加重収賄容疑で逮捕・議会は!

町長ら3人、800万円を分配か!

町長辞職勧告で議会二分!


 福岡県川崎町発注の設計業務を巡る贈収賄事件で、加重収賄容疑で逮捕された川崎町長の小田幸男容疑者(66)ら3人が、業者から受け取ったとされる現金は計約800万円だったことが捜査関係者への取材で分かった。県警は、小田容疑者と建設会社「五洋」社長、野村博樹(53)、川崎町議の掛橋要一(51)の両容疑者の計3人で800万円を分配したとみて調べている。

 捜査関係者によると、小田容疑者は、昨年9月の町営住宅建て替えに伴う測量・設計業務の指名競争入札で、川崎町に登録している約200社の中から、贈賄容疑で逮捕された鶴岡修司容疑者(55)が社長を務める測量・設計会社「トゥービック」(福岡県宇美町)を含む7社を入札参加業者に選定した。

 6社は落札する意思がなく、トゥービックが予定価格(5061万円)の95.63%の4840万円で落札した。昨年10〜11月、落札の見返りに鶴岡容疑者から小田容疑者らに計約800万円が渡されたという。

 県警は小田容疑者が野村、掛橋両容疑者を通じ、野村容疑者のいとこにあたる鶴岡容疑者に贈収賄を持ちかけたとみている。


 事件の経緯は

 福岡県川崎町発注の工事を巡る官製談合事件で、県警は8月26日、別工事でも指名業者を漏らしたとして、同町長の小田幸男被告(66)=官製談合防止法違反罪などで起訴=を官製談合防止法違反と公契約関係競売入札妨害の両容疑で再逮捕した。両容疑で、新たに同県宇美町の測量・設計会社「トゥービック」社長、鶴岡修司容疑者(55)を逮捕、川崎町の建設会社「五洋」社長、野村博樹被告(53)=談合罪で公判中=を再逮捕した。

 逮捕容疑は、小田容疑者らは共謀し、昨年9月9日に同町が実施した町営住宅建て替え工事の測量・設計業務の指名競争入札で、トゥービックを含む7社を指名業者に選んだ上で野村、鶴岡両容疑者に教えたとしている。県警は3人の認否を明らかにしていない。

 県警によると、業務はトゥービックが4840万円で落札した。予定価格に対する落札率は95・63%だった。小田容疑者が入札参加資格のある約200業者の中から7社を選んだとみられる。

 小田容疑者は今月8日、2012年に町が発注した水路橋改修工事の入札で指名業者を選んで野村容疑者に漏らしたとして起訴された。

 官製談合防止法違反などの罪で川崎町長の小田幸男被告が起訴された問題で、町議会は9月2日、全員協議会を開き、町長に対する辞職勧告決議について議論した。町長逮捕から40日余り。

 本人は否認しており時期尚早」「判決が出るまで待つべきだ」との主張がある一方、「政治家として責任がある」「かばえば議会も信用をなくす」との声も上がり、意見は分かれた。

 町長再逮捕の翌朝、町民から「恥ずかしい。税金を払いたくない」と涙声で訴えられたという千葉加代子議員は「2回目の逮捕でかなりの町民がそう思っている。私たちは何もしないでいいのか」と主張。桜井英夫議員は「事件が長引き町のイメージは低下している。町長は政治家としてけじめをつけるべきだ」と訴えた。

 一方、見月勧議長は「欠席裁判はいかん。本人が否認している以上、結果が出るまで待てんのですか」と力説した。伊藤英明副議長は「町と対決するのが議会ではない」。掛橋要一議員も「接見して町長の考えを聞いてからでも遅くはない」と現段階での辞職勧告に否定的な考えを示した。北代俊雄議員は町長との接見を重視し「町の職員が警察から何度も聴取されている状況などを町長に伝えて、潔く辞職する考えがないか聞くべきだ」と説いた。

 町民から議会へ小田町長の辞職勧告決議を求める要望書が相次いで出され、この日の議論になった。要望書に対しては「辞職勧告決議は個々の議員の判断に基づき決する」などと回答することで意見がまとまった。