2014.11.29.

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山西省・656村:採炭で地盤陥没!

7年で2万7000戸を移転!

掛かる費用・約307億円以上!


 山西省長治市襄垣県に位置する人口252人の小さな山村、轆軸凹(ろくじくおう)村は長期にわたる石炭採掘で地下に空洞ができ、土地の陥没・沈下が深刻だ。家屋が危険な
状態になったため2010年に政府から移転の許可を得ていたが、このほどついに移転が可能になった。中国国営新華社通信が伝えた。

 移転を目前にして、村のある男性は「今年、私たちもようやく引っ越せることになった。新しい家はなかなかいい感じだ」と語った。長期間待ちかねたためか、男性はすでに喜びを表情に表すことなく平静な様子だ。

 山西省内には石炭採掘による地盤陥没・沈下が深刻な村が656カ所あり、居住しているのは2万7000戸。(山西省が計画する20年までの)7年で全員を移転させるには16億元(約307億円)以上かかるという。

 ある石炭の専門家は「中国では炭鉱の埋め戻しをしないために大きな空洞ができる。空洞は山西省だけでなく河南省、河北省などにも存在している」と指摘した。

 山西省では1949年以来、累計150億トン超の石炭を生産し、約5000ukmルの空洞ができたため、大規模な地盤沈下や陥没、家屋損壊、道路の破損などが発生している。山西省発展改革委員会の調査研究員、張元壁氏は「2002〜06年だけで山西省では地盤に関する災害が362件起き151人が死亡。そのうち鉱物の採掘が原因の災害が70%だった」と語った。