2014.12.27.

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関空・伊丹の運営権売却:事前審査20社通過!

外資系・10カ国11社!

国内9社!


 新関西国際空港会社は2014年7月25日、同社が運営している関空と伊丹の運営権を民間に売却することを発表した。両空港の滑走路やターミナルビルなどの資産はこれまでどおり空港会社が所有し、公募によって選ばれた企業連合が空港の運営を担うことになる。

 売却総額は2兆2000億円以上で、1994年の開港時から続く空港会社の負債(約1兆1600億円)の返済などに充てられる。運営期間は2016年1月からの45年間。運営権料は1年当たり約490億円、1日換算だと約1.3億円になる。

 運営権者側のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は、年間686億円を見込む。

 関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港の事業運営権の入札で、海外の大手空港運営会社が参画を検討していることが12月19日、明らかになった。アジア屈指の大型空港であるシンガポールのチャンギ国際空港の運営会社や、インフラ投資に強い投資銀行の豪マッコーリー・グループなどが応札に必要な事前審査を通過した。今後運営権を巡る争奪戦が激しくなりそうだ。

 新関西国際空港会社は26日、関空と大阪国際(伊丹)空港の運営権売却について事前審査の結果を公表した。企業連合体の中核企業と空港運営会社が対象で国内外で計20社が審査を通過した。中核企業の候補として商社や不動産大手など9社、外資の運営会社は10カ国11社が審査を通った。日本企業は空港運営の実績が乏しく外資と組む形で連合体作りが進みそうだ。

 国内で通過したのは、空港のターミナルビル管理の実績がある東京急行電鉄やグループに不動産会社を持つオリックス。住宅・不動産では三菱地所、三井不動産、住友不動産、大和ハウス工業の4社。商社では丸紅と三菱商事が通った。長期の運用先として関心を持つ日本生命保険も通った。ほかに東京急行電鉄の合わせて9社!

 海外の空港運営会社ではアジア屈指の大型空港のシンガポール・チャンギ国際空港の運営会社や、オーストラリアのマッコーリー・キャピタル・グループ、英国のヒースロー空港の運営に関わるスペインのフェロビアルが通過した。独アヴィ・アライアンスはカナダの親会社とともに通った。ほかにも英国のマンチェスター空港の運営会社やインド、豪の空港運営に携わる企業なども通過し計11社に達した。

空港運営会社
@メルボルン国際空港の2社(豪州)
Aチャンギ国際空港(シンガポール)
Bフィウミティーノ国際空港(イタリア)
Cヒースロー空港(英国)
Dガトウイック空港(英国)
Eマンチェスター空港(英国)
Fコペンハーゲン国際空港(デンマーク)
Gインディラ・がんじー7国際空港(インド)
Hリスボン国際空港(ポルトガル)
Iデュツセルドルフ国際空港(ドイツ)


 新関空会社は「運営権売却に向けて着実に手続きを進める」とコメント。今後、審査を通過した代表企業が中心となり、1次入札が始まる来年2月までに企業連合を作る。