2015.02.27.

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ミャンマー:少数民族コーカン族と衝突拡大!

他の武装勢力も国軍と衝突か!
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三万人の住民が国境を越えて中国側へ!
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 ミャンマー北東部シャン州で少数民族コーカン族の武装勢力と国軍との間で始まった戦闘は、長期化の様相を見せている。他の武装勢力も国軍と衝突したとの情報もあり、混乱は拡大しそうだ。今年秋の総選挙を控え、すべての少数民族と停戦協定を結んで存在感を高めようとする政府のもくろみは崩れつつある。
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 現地からの情報では、政府が非常事態を宣言したコーカン地区で、中心街のラウカイ周辺を2月20日までに国軍が制圧したものの、散発的な戦闘は依然続いている。AFP通信によるとミャンマー政府は21日、9日からの戦闘で双方の130人以上が死亡したと発表。少なくとも3万人の住民が国境を越えて中国側へ逃れたほか、数万人がシ
ャン州内で他の街へ避難したとされる。
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 ラウカイは2009年、武装勢力の武器や麻薬の密造拠点として摘発され、政府の支配下に置かれた。武装勢力は今回、ラウカイの奪回を狙って蜂起したとみられる。コーカン族は漢族の子孫とされ中国語を話す。ミャンマーでは武装勢力への中国国内からの支援を疑う見方もあり、テイン・セイン大統領は「ミャンマーの領土をわずかでも失う
ことはさせない」と強く警戒している。
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 さらに、シャン州やカチン州など近隣で活動する他の少数民族武装勢力も、国軍に対する戦闘に加わっている可能性がある。地元メディアは、カチン独立軍、タアン民族解放軍、シャン州軍といった武装勢力の関与を指摘。カチン独立軍は昨年秋から、国軍と何度か衝突している。
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 英国植民地だったミャンマーは第二次世界大戦後に独立して以降、自治拡大を求める少数民族と内戦が続いた。テイン・セイン政権は民主化の象徴として全面和平を目指し、13年から主要な16の少数民族武装勢力と停戦協定に向けた話し合いを進めてきた。
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 今秋には総選挙が予定されるため、政権はイメージ向上を狙い、選挙前の協定締結を模索。各武装勢力に2月12日を締結日として呼び掛けたが、コーカン族との衝突が起きた直後だったこともあり、一部が署名しただけで全面的な和平のめどは立たなかった。
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<ミャンマーの少数民族> 
人口約5000万人のうち7割ほどをビルマ民族が占めるとされ、タイや中国との国境近くを中心にシャン、カレン、カチンなどの少数民族が居住。ミャンマー政府は、細分化すると135の民族が国内にいるとしている。現在は約20の少数民族武装勢力が活動している。