2015.06.18.

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辺野古海岸で発見:琉球王朝時代「碇石」!

識者が鑑定・「碇石の可能性高い」!
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 軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に伴う新基地建設で、米軍キャンプ・シュワブの新基地建設予定地付近で見つかった琉球王朝時代の碇石(いかりいし)に似た石について、専門家が「碇石の可能性が高い」との認識を示していたことが分かった。
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 新基地建設予定地では碇石発見現場以外での文化財試掘調査に向けた手続きも進んでおり、市が近く調査を実施する。石が碇石である場合、試掘調査の範囲が拡大し、仮設岸壁などの建設場所も試掘調査が必要となることから、国が夏に予定していた埋め立て本体工事の着手が遅れるのは必至だ。
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 市教育委員会は6月15日、考古学の専門家で県立博物館の片桐千亜紀学芸員らに石の鑑定を非公式に依頼した。石を鑑定した片桐学芸員は「中央に溝があり、碇石である可能性が高い」と話した。
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 市教育委員会は5月19日、沖縄防衛局に対して試掘調査計画書を提出した。

  シュワブ内で予定している試掘調査場所は、沖縄防衛局から照会のあった仮設道路2本と辺野古崎の作業ヤードの建設予定地、美謝川の水路切り替え部分のほか、それらに係る5カ所の文化財埋蔵地としている。
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 碇石に似た石の発見現場は試掘予定場所に含まれていなかったため、碇石だった場合、新たに試掘調査の範囲が広がる。試掘予定地や碇石に似た石が発見された場所は作業ヤードや仮設岸壁の建設予定地で、早い段階で調査に着手する必要がある。
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 名護市議会(屋比久稔議長)は6月11日の定例会本会議で、米軍キャンプ・シュワブ内の辺野古地崎の海岸で発見された琉球王朝時代の船舶用の重りに用いた「碇石(いかりいし)」とみられる石について、早急な調査と保護・保全を求める意見書と決議案を賛成多数で可決した。
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 意見書は文化庁長官、沖縄防衛局長、県知事、決議案は駐日米国大使、在日米軍沖縄地域調整官、在沖米国総領事宛て。意見書と決議案は、碇石とみられる石が発見された場所で詳しい調査をする必要性を訴えた上で、文化財と認められれば「未来へ残す貴重な遺産」となるとして早期調査と保全・保護を求めている。
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 碇石とみられる石は市教育委員会が2月下旬に実施した文化財調査の現地踏査で発見し、現在はシュワブ内で保管されている。
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 調査のため米軍に引き渡しを求めていたが、2カ月以上たっても引き渡されていなかった。ハワイで起きたオスプレイの墜落事故について、事故原因の究明と原因が明らかになるまで同機の飛行停止を求める意見書と決議案は全会一致で可決した。