2015.07.14.

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辺野古・土砂搬入規制条例成立:沖縄県議会!

建前・特定外来生物9種混入恐れ!
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本音・辺野古埋め立て阻止狙い!
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 沖縄県議会で7月13日、米軍普天間飛行場の移設先、名護市辺野古沿岸部の埋め立てに使う土砂の県外からの搬入を規制する条例が自民党などを除く賛成多数で可決、成立した。11月1日に施行される。
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 土砂搬入を無条件で禁じる効力はないが、移設作業に遅れが出る可能性がある。辺野古移設阻止を掲げる翁長雄志知事を側面支援する狙いだ。
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 条例は特定外来生物が土砂に紛れて侵入するのを防ぎ、自然環境を保護して生物多様性を維持することを目的とする。
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 公有水面埋め立てのため県外から土砂を運び入れる事業者に対し、90日前までに採取場所や特定外来生物の防除策などを届け出るよう義務化している。
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 辺野古埋め立て土砂の採取が予定される鹿児島県など6県7地区に定着している特定外来生物の中で、土砂に混入して県内に持ち込まれる恐れがあるのは他種を駆逐するアルゼンチンアリや、刺されると疼痛などを起こすセアカゴケグモなど9種に上ることが分かった。県環境部自然保護・緑化推進課の調べで明らかになった。
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 県議会で埋め立て用土砂搬入を規制する条例案を審議する委員会に提出するため、同課が環境省の特定外来生物一覧を基にまとめた。土砂採取予定地域に定着している特定外来生物はアライグマなど哺乳類や鳥類を含め17種いるとした。うち、県内に持ち込まれる可能性があるのは、昆虫や陸生無脊椎動物、植物の9種とした。
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 土砂に紛れ込む恐れがあるのはクロゴケグモや植物のアゾラ・クリスタータ、ナルトサワギク、アレチウリなどがあり、それぞれ人や在来種、環境に影響を及ぼす事例が報告されている。
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 米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古沖への移設に反対する与党5会派が翁長雄志知事と調整、提出したもので、移設阻止を掲げる知事をバックアップする狙いがある。
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 条例案は特定外来生物の侵入防止をうたい、事業者に搬入計画や防除対策の届け出を求めるほか、知事に中止勧告や立ち入り調査の権限を与える内容。
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 菅官房長官は、沖縄県議会で埋め立てに使う土砂の県外からの搬入を制限する条例が可決・成立したことについて、「特定の事業を狙い撃ちしたものにならないようにすべきだ」と述べ、アメリカ軍・普天間基地の名護市辺野古沖への移設工事などに影響が出ないよう、沖縄側をけん制しました。
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 「今回の条例というのは、外来生物に伴うリスクに対する総合的な対応の一環であるべきであって、特定の事業を狙い撃ちにしたものとならないよう、その運用等について慎重に見守っていきたい」(菅義偉官房長官)
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 今回の条例は、アメリカ軍・普天間基地の名護市辺野古沖への移設工事をけん制しようとする社民や共産などの与党側の賛成多数で可決・成立したものですが、菅長官は「どういうふうに運用していくか、そこに尽きる」と沖縄県側をけん制しました。
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 また、条例によって同様に工事スケジュールに遅れが出る可能性がある那覇空港の第二滑走路について、「沖縄県側の要請で工期を7年から5年10か月に前倒しをした。こうしたことについて、知事がどのように考えているか、ぜひ機会があったら伺ってみたい」と語りました。