2015.07.27.

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TPP交渉:アメリカ産コメ・義務なし無関税枠7万t!

米国産コメ輸入協議決着へ!
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政府が環太平洋連携協定(TPP)交渉で、米国とのコメ協議を決着させる最終調整に入ったことが7月25日分かった。主食用の米国産米5万トンを輸入する無関税の枠を協定発効直後に新設し、10年以上かけ7万トンに拡大する。輸入は義務化せず需要に応じた取引とする。
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 現状より輸入が増えることには、国内農家の反対が出ることも予想される。ただ既存のコメの無関税枠では円安などを背景に実際の輸入は少なく、新たな枠を設けても現時点で国内米価を急落させる輸入増にはつながらないと判断した。
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 TPP交渉の主導役である日米の2国間協議は最大の懸案事項に解決のめどを付け前進するが、交渉に参加する12カ国全体では、カナダの乳製品の市場開放や知的財産などの問題が難航している。28日からの閣僚会合で大筋合意するかは予断を許さない。
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 複数の交渉関係者によると、日本は新設する無関税枠の規模を3〜5年目から10年、毎年2千トンずつ拡大する方向。オーストラリアにも米国の12%程度の枠を設定する考えで、TPPによる無関税枠は計8万トン程度となる見通しだ。
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 日本はこれまで米国から主食用米17万5千トンの輸入枠を要求されてきたが、5万トン程度しか応じられないとの考えを示していた。枠内のコメの輸入を義務にすることも求められていたが拒んだ。
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 米国側も全体交渉の妥結に向けて譲歩する。TPP閣僚会合に参加するフロマン米通商代表と甘利明TPP担当相が現地で協議し確認する。
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 日本は現在、特例の主食用の無関税輸入枠を設定している。入札では、枠の上限に満たない状態が続いているが、円高などでコメの輸入が増える場合に備え、政府の備蓄米の年間買い入れ量を増やし、需給を引き締めることも検討している。