2015.08.05.

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中国経済・下方圧力は年後半も続:人民銀統計局長!

PMI・7月製造業は50.0に低下!
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 中国人民銀行の盛松成・調査統計局長は、インフラ支出や輸出の回復が見込まれないなか、中国経済への下方圧力は年後半も続くとの認識を示した。人民銀の第2・四半期調査によると、中国企業は事業の先行きを楽観していないという。
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 局長は、地方政府債務をめぐるリスクについても警告した。2兆元(約3220億8000万ドル)規模の債務スワップについて、償還期限を迎える債務をすべてはカバーできない可能性がある、と指摘した。
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 不動産市場が低迷し、地方政府の歳入が伸び悩むなか、人民銀は地方政府の資金調達ビークルに対する監視を強める必要があると述べた。
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 毎日経済新聞によると、局長は、第2・四半期の銀行の純利益伸び率は低下するとの見通しを示した。一方、不動産市場は今年後半に向けて持ち直し、経済全体を下支える可能性があるとの認識を示した。
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 局長は、今年の中国の国内総生産(GDP)伸び率については、依然として7%前後を想定しており、インフレ率は約1.5%、マネーサプライM2の伸び率は約12%を引き続き予想している、としている。
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 中国国家統計局が1日発表した7月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.0と、前月の50.2から低下したほか、予想の50.2も下回った。
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 内需、外需がともに低迷。雇用削減も続いた。さらなる景気刺激策が必要との見方が強まりそうだ。
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 一方、同時に発表された7月の中国非製造業PMIは53.9で、前月の53.8から上昇した。
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 PMIは50を上回れば景況拡大を、下回れば悪化を示す。
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 アナリストらは製造業PMIが低下したことについて、6月中旬以降の株価急落が消費者・企業の景況感や投資決定に影響を及ぼしたと指摘。ANZのエコノミストはリサーチノートで「実体経済を安定させるために一段と明確な政策措置が正当化される」とした。

 ANZは、中国人民銀行(中央銀行)が今四半期にさらに25ベーシスポイント(bp)利下げし、年末までに預金準備率を50bp引き下げるとの見通しを据え置いた。
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 国家統計局は、製造業PMI低下の一因は天候だと説明。高温や大雨で一部企業が減産したという。最近の原油安やその他コモディティー(商品)安も関連産業に影響を及ぼしたと付け加えた。
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また、非製造業PMIは前月から上昇したものの、7月の新規受注指数は50.1と、6月の51.3から低下。雇用削減ペースもやや加速した。
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