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   2018.05.15.
正恩氏専用機:シンガポールまで飛べるのか! 
   
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IL-62型機・導入は70年代!
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30年以上も経つ老朽機!
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 米朝首脳会談の開催地がシンガポールに決まったことで、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の専用機が心配されている。旧ソ連製の機体の老朽化やパイロットの経験不足が懸念されるなど、トランプ米大統領の専用機「エアフォースワン」との格差は悲しいほど大きい。
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 5月7日に金正恩委員長が、北朝鮮の要人輸送機である旧ソ連のイリューシン62M(IL-62M)型機で、中国・大連に乗り込み、中国の習近平主席との会談に臨んだ。
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 北朝鮮が保有するのは1963年に旧ソ連の航空設計局長だったセルゲイ・ウラジーミロヴィチ・イリューシン氏が開発したジェット旅客機「イリューシン62型機(IL-62M)」。香港紙アップルデイリーによると、北朝鮮は同機を4機保有しており、うち正恩氏専用機は「チャムメ1号」と呼ばれているという。
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 韓国紙中央日報によると、北朝鮮に同機が導入されたのは70年代で、老朽化が進んでおり、5000km以上の航続距離は負担になるという。米朝会談の候補地の1つだった欧州は北朝鮮から5000km以上離れているため選ばれなかったとの見方も示した。
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  1963年に初飛行を行った旧ソ連を代表する旅客機のひとつ。T字尾翼、機体後部に4発のジェットエンジンという構成で、テイルヘビーなのか、機体が地上で停止している際には、車輪付の棒を“突っかえ棒“のように地面にまで伸ばして支えるというのが、特徴的な構造の航空機だ。
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 つっかえ棒(テールスタンション)を使わないと、機体は地面に尻を付いた格好となる。
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 シンガポールまでの距離は約4700kmだが、大丈夫なのか。
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 航空評論家の秀島一生氏は「そもそも国際民間航空機関(ICAO)の安全基準をクリアできるのかが懸案だ」と指摘。「IL-62Mは世界的にあまり使われていない機体で、急なトラブルが発生した場合など、整備に対応できない国がほとんどだ」と話した。
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 一方、90 年に導入された「エアフォースワン」はボーイング747型機で、「世界中に普及している機体なので、いつどこでトラブルが起きても対応できる態勢が整っている」(秀島氏)。
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 前出のアップルデイリーは、正恩氏が中国・大連で習近平国家主席と会談した理由の1つに航空機を借りる目的があったと報じた。シンガポールまで航空機を操縦できる経験豊富なパイロットを探すのが困難だというのだ。正恩氏は無事シンガポールに着けるのか。
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