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   2018.07.18.
毎年来る大災害:対策費膨張一途! 
   
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年に数兆円は必要になるか!
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年々被害範囲が広範囲になる!
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 西日本豪雨災害の総被害額は1兆円を超えるという。台風・豪雨災害、火山噴火に加え地震発生と、周期的に震災が発生している。
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 日本の財政は先進国最悪といわれ、加えて災害対策費の新たな負担が覆いかぶさってきているが、政府として場当たり的対処で良いのだろうか。菅官房長官は防災省的新組織は不要で、既存の組織で十分対応できるという。
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 近年の災害は恒常化するばかりでなく、規模も大きくなり予測を超えた被害が発生している。異常気象災害、いつ発生してもおかしくない大震災、加えて日本周辺には我が国を目の敵にしている複数の国家が存在し、国防の充実で年5兆円もの防衛費が加算される。安倍政権は人気がない財政再建計画を先送りし、支持率と選挙を優先させようとしている。災害の予防対策を見れば、場当たり的対処しかしていない。
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 ここ10年ほど、自然災害は毎年のように発生し、年中行事化している。2011年の東日本大震災、13年の台風26号(伊豆大島など)、15年の台風18号(関東、東北)、16年の熊本地震、17年の九州北部豪雨、18年6月の大阪北部地震、そして7月7日の西日本豪雨だ。
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 警告的に出されている災害予想は、今後30年以内の発生確率が70~80%といわれる南海トラフ地震(被害額170兆円)、首都直下地震(同47兆円)がある。阪神大震災は発生後、20年間で経済被害は88兆円に達した。南海トラフ地震は同1400兆円、首都直下型は同780兆円に達すると推計(土木学会)されています。
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 新聞によると、土木関係の識者が自分たちの出番が巡ってきたとばかり、「国を挙げて治水対策を急げ」(藤井京大教授、読売新聞)と、主張している。洪水や土砂災害対策の必要性を列挙している。藤井教授はかねてから強硬な財政膨張主義者で、財政節度派の吉川東大教授との論争では、「財政の基本が分かっていない」と、何度もたしなめられている。
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 問題は財源をどう確保するか。藤井教授は「住宅ローンのようにまず対策を完了させてから、対策の恩恵を受ける将来世代も、費用を公平に負担する」といいます。財政でカバーするのが災害対策費だけならともかく、日本の財政はすでに1000兆円もの国債を発行し、将来世代の負担になり、将来の負担は減らさなければならない時なのに、この論者は逆に「増やせばいい」という。
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 懸念すべきは、財政再建計画の黒字化目標(基礎的収支の黒字転換)を当初の20年度から25年度に先送りするなど、安倍政権には財政の健全化に対する悲壮感がない。異常気象は恒常化し、震災の発生は切迫、さらに北朝鮮の非核化費用、防衛予算の増大がのしかかってくるのに、「なんとかなるのではない」という感覚が見える。
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 財政上、資金調達が国際だけというには限度がある。予防的防災対策工事になら、外債発行と言う調達の道もある。ただし、今のようなゼロ金利による発行とはいかない。人口減少のなか、選挙目当ての教育無償化に消費税の半分も使うという事が果たして正しいものだろうか。
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