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   2018.09.26.
豪・中国けん制:パプアニューギニアに海軍基地設置か! 
   
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中国・数十億ドルの融資実行!
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  オーストラリア政府はパプアニューギニアに新たな海軍基地の設置を検討している、と地元紙オーストラリアンが9月19日に報じた。太平洋諸国への影響力を強める中国をけん制する狙いがあるとみられている。
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  オーストラリアン紙の報道では、パプアニューギニアのピーター・オニール首相が7月に豪ブリスベーンを訪問した後、豪国防当局者らが、パプアニューギニアのマヌス島にあるロンブラム海軍基地を視察し、同基地の再開発の可能性について検討を行った。マルコム・ターンブル前豪首相がオニール首相と交渉を進めていたという。
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  そして豪政府は、11月にパプアニューギニアの首都ポートモレスビーで行われるアジア太平洋経済協力(APEC)首脳会議の前に、マヌス島に共同施設を建設するための合意の成立を目指しているとした。
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  パプアニューギニアは第1次世界大戦後、オーストラリアの委任統治領となったが、1975年に独立国家となった。ロンブラム海軍基地は、同国の独立まではオーストラリア軍が25年にわたり管理・運営を行ってきた施設であり、オーストラリアや米国の軍艦を受け入れるだけの能力もあるという。
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  スコット・モリソン豪首相は19日、「太平洋は、オーストラリアの戦略的な国家安全保障上の利害の面で、非常に優先度の高い地域である。」として、報道について否定はしなかったが、「しかし、国家安全保障の問題に関する憶測についてコメントすることは適切ではないので、差し控える。」と続けた。
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  中国政府は、太平洋の島嶼国に対し、数十億ドルの巨額のインフラ融資を行っているが、同地域は、アジアの海域への出入り口として、戦略的に重要だと考えられている。豪政府は、軍事同盟により米政府と太平洋で緊密な協力関係を維持しており、同地域での中国の影響力に対抗する必要性を訴えている。
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  豪政府は中国の動きに対抗し、今年バヌアツと安全保障条約の締結に向けた交渉を開始することで合意し、ソロモン諸島やパプアニューギニアとの海底通信ケーブルの敷設を行う計画を発表した。今回のパプアニューギニアに海軍基地の設置を検討しているとの報道が出る前には、中国がバヌアツに軍基地建設の可能性について打診したという話があった。
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